マルチシェードを型どりしました。







４０年前の　イスズのFF（前輪駆動）トラック　「エルフマイパック」をベースにした　
ワンオフ（一品造り）のキャンピングカーです。
４０年前の静岡県内では、キャンピングカー登録された車は　数台だったようです。
後部シェルは、鉄板をリベット留めで作ってあります。
リヤのランプ類は　ケンメリ　スカイラインのだったりします。
屋根には、救急車用のエアコンが乗っかっています。
お見事な板金仕事は驚愕もんでした。
その昔の私は、FRP仕事で　こんなキャンピングカーのシェルや



こんな屋根


（２５年前に作った　思い出の車なので、使いもしないのに手元に置いてます）
を作っていました。
この車のように　板金仕事のワンオフで
ドアやチェリールーフ（前上部のサンルーフです。日産チェリーのリヤガラスを
使っています）を作り込む腕前には、驚きと共に尊敬します。
４０年も大切にされていて　幸せモンなお車です。
静岡市内にある　板金・塗装とともに車両架装も手掛けられる業者さんの
先代社長の作です。今では　ワンオフでここまでの仕事をこなせる方は　
とても少ないのでは　と思います。

FF車をベースにされているところも　さすがですね。
私の知る限り、日本車で　FF（前輪駆動）のトラックは　この車だけかと思います。
FF車は荷台までの高さを低くできるので、なんと地上４５㎝だったらしいです。
http://www.isuzu.co.jp/museum/elf/

日本では、トラックを初め　ハイエースやキャラバンなどの１BOX貨物車は
ＦＦ車がありません。積載時の駆動力確保や４WD車設定の必要性など
様々な理由からでしょうが、世界的には、小・中型貨物は　どうもFF車が主流です。
フォード、フォルクスワーゲン、フィアット、ルノー、プジョー　どちらさんも
ＦＦ車の用意があります。同じ車で　ＦＦとＦＲが選べたりします。
現在のベンツのトランスポーターは、ＦＲですが、
かつては小型貨物車にＦＦがありました。
前輪駆動方式の貨物車は、プロペラシャフトも無くて床面を低くできるので、
十分な室内高さを確保しても　全高を低くできます。
ヨーロッパ製のキャンピングカーでは、フィアットやルノーのＦＦトラックが
多く選択されている理由のひとつでもあります。

とあるハイブリッド車のように、普段は前輪駆動だけど、
必要に応じて後輪はモーターで回すことで　それなりに４ＷＤ
なんてベース車が出てくるとステキですよね。
ちなみに　私の自転車の場合は、
普段は後輪人力駆動だけど、必要に応じて
前輪がモーターで回せて　全輪駆動になります。



前輪が駆動してくれることで、滑る川床でもなんとか走れます。